このカテゴリでは、作業環境測定士の資格挑戦について書いてきました。
第2種は既に合格しましたが、第2種と言っているので当然ですが第1種も存在します。
この記事では、より専門性を問われる第1種作業環境測定士について、第2種との違いを解説していきます。
第2種作業環境測定士のノート&攻略法をご提供します 合格への最短ルートをご提案します
はじめに
作業環境測定士の資格は、第1種と第2種の2種類があります。
超簡単に言ってしまえば、第2種はサンプリングや簡易分析を行うことに対して、第1種は有害物質の分析をします。
化学系の工場では特定化学物質や有機溶剤を使うことが多いと思いますので、それらの作業環境測定が必要です。
分析メーカーで勤務している作業環境測定士の方は、すべての項目を取得しているのではないかと勝手に思い込んでいますが、それ以外の人であれば全て取る必要はありません。
私は過去問を見て取得できる種類の有害物質を選択する予定です。
第1種作業環境測定士とは?
あらためて第2種との違いについて、簡単に説明します。
第1種と第2種の違い
第1種作業環境測定士
第1種作業環境測定士は、作業環境測定におけるデザイン(測定計画の立案)、サンプリング(試料の採取と分析の下準備)、簡易測定器による分析業務など、作業環境測定士の資格所有者に許可されたすべての業務を行うことができます。
また、有害物質を対象としたこの資格は、「放射性物質」、「鉱物性粉じん」、「特定化学物質」、「金属類」、「有機溶剤」のそれぞれに特化した5種類に分類されています。
第2種作業環境測定士
第2種作業環境測定士はサンプリング、デザイン、簡易測定器による分析業務のみを行うことができます。
また、多くの場合、第1種作業環境測定士の資格取得は、第2種作業環境測定士の資格を取得してから目指すことになります。
第1種作業環境測定士の受験項目
先に説明した通り5種類ありますので、それぞれ簡単に説明します。
鉱物性粉じん(石綿等を含みます)
粉じん則第26条で指定されており、作業環境測定を行う必要があります。
屋内作業場における空気中の土石、岩石、鉱物、金属または炭素の粉じんの濃度の測定を行うことが定められています。
放射性物質
電離則55条で指定されており、作業環境測定を行う必要があります。
代表的なものだと、エックス線が挙げられます。
特定化学物質(金属であるものを除く)
特化則第36条で指定されており、作業環境測定を行う必要があります。
特定化学物質は3つに分類されています。
詳細は割愛しますが、有名なものとして、硫酸やアンモニアは第3類、ベンゼンは第2類に分類されてます。
金属類(鉛及び金属である特定化学物質)
金属類としては特定化学物質中毒予防規則、鉛としては鉛中毒予防規則で詳細が定められています。
前者ですが、水銀、マンガン、コバルトなどが有名なものとして挙げられます。
有機溶剤
有機溶剤中毒予防規則で指定されており、作業環境測定を行う必要があります。
クロロホルムやトルエンなどが有名な有機溶剤です。
以上、超簡単ですが5つの内容です。
私は、過去に衛生管理者として作業環境測定士の方と作業場所について相談したり、結果について議論したりという業務を行った経験があります。(その時は粉じん、有機溶剤、特化物が対象でした)
試験日
令和4年ですが、試験日程はHPに掲載されています。
令和4年の場合
試験日 令和4年8月24日(水)・25日(木)
試験地 全国8か所(場所は割愛)
受付期間 令和4年5月27日~6月24日
試験結果 令和4年10月6日
作業環境測定士試験は年2回ですが、第1種は年1回です。
年1回しかないので、ある意味技術士と同じぐらい貴重な試験です。
受験科目は少ないですが、確実に合格するために計画的に勉強計画を立案する予定です。
試験を受ける上での注意点
現時点では心配する内容は少ないのですが、「計算問題が多少ある」ことは注意しておきましょう。
第2種では法令はそもそも計算問題が無いですし、デザインでは出題されるものの、それも1~2問程度です。
一方、第1種は、毎年4問程度出題されます。
12問正解する必要がある中での4問は無視できない量ですので、計算問題はしっかり勉強して覚える必要があります。
合格率は?
科目単位では発表されていませんが、合格率は第2種が約40%に対して、第1種は60%程度とかなり高いです。
理由はわかりませんが、受験者によっては科目が絞られるため、集中して勉強しやすいではないかと思います。
まとめ
・第2種と比べると計算問題が多い為、計算方法を理解しないと取りこぼしする
・合格率だけなら「第1種」>「第2種」、自分が必要な種類を選択して受ければよい