技術士二次試験の筆記対策で、最も取り組みやすい一方、覚える量が多くて大変なのが、設問Ⅱー1ではないでしょうか。
配点の詳細(30点,Ⅱー1、Ⅱー2)は定かではないですが、Ⅱー1が仮に10点満点とすれば決しての配点は大きくありません。
今回は、私なりのⅡー1の対策について書きたいと思います。
はじめに
選択科目のⅡは、技術士会HPでは以下のように記載されています。
選択科目(記述式:試験時間/3時間30分)
Ⅱ 「選択科目」についての専門知識及び応用能力に関するもの
Ⅲ 「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
Ⅱ-1では主に専門知識、Ⅱ-2では主に専門知識及び応用能力が求められます。
参考)個人的な筆記試験問題とコンピテンシーの関係
問題Ⅱ-1 | 問題Ⅱ-2 | 問題Ⅲ | 必須Ⅰ | |
専門知識 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
問題解決 | 〇 | 〇 | ||
評価 | 〇 | 〇 | ||
技術者倫理 | 〇 | |||
コミュニケーション | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
マネジメント | ◎ | |||
リーダーシップ | ◎ |
◎:特に必要(加点のチャンス)、〇:必要
分かりやすく、という点でコミュニケーションも含みますが、原則として専門知識が求められます。
つまり、自身が選択した分野の専門知識を集める必要があります。
専門分野の情報を多く持つこと
肝心な専門知識の情報ですが、主な情報ソースは2つになります。
過去問から集める
これは技術士試験だけでなく全ての資格試験に共通しますが、試験対策の第一歩はまずは過去問を見ることです。
私は過去問から専門用語となるキーワードを抽出して、それをエクセルファイルにまとめていました。以下に私が作成した実際のエクセルファイルの一部を示します。
過去問からキーワードを抜き出し、カテゴリ(製法、技術、分析方法等)で整理しています。
部門によって整理の仕方は色々あると思いますが、抜け漏れを防ぐ意味でカテゴリを作りながら整理するとよいと思います。
次に各キーワードについての原理、概要、課題、応用等のポイントについてです。
- 手書きではなく、テキストボックスやメモパッド等で整理するのがオススメ。
- 1つのキーワードに対して、細かい情報を抽出する必要はありません。
ポイント1ですが、テキストボックスで作成すれば後から修正や更新が出来ます。
また、最近は文字を音声にするアプリもあり、覚える上で便利なので、シンプルにテキストボックスで整理しています。
ポイント2については、原理から応用等まで細かく整理すると情報量が過剰になります。
当日は1枚600文字でまとめるため、多くても1つのキーワードに対して300文字程度~最大400文字程度書くことができれば十分でしょう。
専門書から集める
過去問を見ることが対策の第一歩とお伝えしましたが、実は技術士の試験は、過去問と全く同じ問題が出題される可能性は低いです。
過去問だけで対策では不十分ですので、必要に応じて専門書を参照しましょう。
基本的には過去問から集める方法と同じで、キーワードを抽出して内容を整理します。
私は触媒化学、セラミックス関連の専門書を購入して、キーワードを抽出しました。
実際にテキストにおこしてみたものを以下に示します。
整理した情報を覚える
キーワードを抽出、整理が完了するとそれなりの情報量になると思いますが、問題はこれをどうやって覚えるかです。
様々な方法があると思いますが、私は音声にして移動中(車や電車)に覚えることにしました。音声にすれば、どこでも覚えることができるからです。
ボイスレコーダーを使う方法もあると思いますが、無料のアプリを使えばボイスレコーダーを購入する必要もありません。
音声をすきま時間に何度も聞く
筆記試験の範囲は非常に広いため、Ⅱ-1は必要最低限の勉強時間で成果を上げる必要があります。そのため、専門知識はすきま時間に勉強することがオススメです。
私にとってのすきま時間は車や電車での移動時間や会社での昼休み、風呂時間なので、そこで何度も繰り返し聞きました。繰り返し聞いていると不思議と脳裏に焼き付きます。
そのうちに覚えてきて、問題を解いていると「これ間違っていないか?」「この用語もう少し勉強した方がいいな」と気付くようになってきます。
ここまでこれば覚えている状況に近いので、試験対策としては十分ではないかと思います。
まとめ
- 情報(引き出し)を多く持つことが重要
- 対策は過去問と専門書で
- キーワードごとに対策する
- 効率化して他の問題の対策に時間を割く