筆記試験の1週間前だと、基本的には勉強してきたことを最終チェックしている状況ではないでしょうか。
私もキーワード&課題の最終チェックを主に行っていました。
今回お伝えすることは最終的に意識したことですが、私の場合それが合格に繋がったと思うので、記事でまとめたいと思います。
出題者の共感を得る
「共感を得る」と一言で書いていますが、非常に難しいことだと思います。これができるかできないかが、合否の分かれ目の一つではないでしょうか。
問題作成者の共感を得る文章と、自分の考えを主張する文章は異なるはずです。
あくまで問題作成者の意図を読み取り、共感することが重要です。
問題作成者がこの設問を通じて何を解決してほしいのか、それが科学技術の向上につながっているのか、そんなことが共感できることが大事ではないでしょうか。
出題者の意図を理解する
問題作成者は、皆さんに問題を通じて社会課題を解決してほしいと考えています。(依頼していると解釈しましょう)
3枚の回答は、いわばコンサルタントとしての提案書で、それをもって社会課題を解決できるかどうかが問われているのです。
部門によっては設問が非常に長い文章もありますが、解決してほしいキーワードを織り込みながらも、トレンドワードを入れて問題が作成されています。
そのため、何を解決してほしいのかを絞りこまないと課題抽出がブレてしてしまう可能性があります。
二酸化炭素量削減なのか、生産性向上なのか、はたまた技術伝承なのか・・・
設問から何を解決してほしいのかを読み取ることを改めて意識しましょう。
解答が技術士法に繋がるかを意識する
技術士法では「科学技術の向上と国民経済の発展に資すること」を目的としてます。
ご自身の作成した解答で、最終的にこれらが達成できるのかを必ず意識しましょう。
例えばSDGsに関しての設問なら、SDGsに関連した解決法を提案して、それが上記と一致(たとえば、クリーンエネルギー社会の構築)しているか考えることが必要です。
読みやすい文章を作る
基本的には日々の訓練だと思うので、直前に意識すべきことを記載します。
一文を短くする
一文は多くても75文字、つまり3行以内にまとめましょう。それ以上長くなると何を書いているのか伝わりづらくなります。
今回提案したデジタルツールを使い、製造時間の短縮する中で品質と安全を最優先に業務を進める。特に安全面はRAを行いリスク抽出する。品質はFMEAやDRBFMを行い予防設計を行う。
悪い例
今回提案したデジタルツールを使い、製造時間の短縮する中で品質と安全を最優先に業務を進めていくが、安全面はRAを行い、リスク抽出、品質はFMEAやDRBFMを行い予防設計を行う。
実際に比べてみると違いは分かると思います。一文が長いと文章で何を言いたのかが分かりづらいですよね・・・
主語と述語を明確にする
主語と述語が近くにあることが基本です。
材料の基本情報を入力することで昇温速度や保持時間を計算する
悪い例
昇温速度や保持時間は材料の基本情報を入力して計算する
同じ内容を書いていますが、主語と述語を位置が違うだけで印象が変わります。
小さな点かもしれませんが、これらの積み重ねで読みやすい解答になりますよ。
問われた通りに答える
課題を述べよ、であれば、「〇〇が課題である」。
検討せよ、であれば「〇〇が検討項目である」。
基本的ですが、設問に対して問われた通り解答できているかを必ず確認しましょう。
具体的な数値を使う
数値による評価や分析は、解決策や課題の精度を一歩上に上げることができるので、ぜひ意識してみてください。
特に効率や性能に対しての効果は、自身の専門性であれば記入できるかと思います。
「解決策は〇%の効率を向上できる」、「リスク対策提案は発生率〇%低減できる」などです。
技術者であることから数値で議論、判断することが求められます。コンピテンシーの中では「評価」にあたる部分のひとつだと思います。
現状、目標、ギャップを整理する
「現状は●●で目標は▲▲、その差を埋めるギャップ(課題)は★★、だから解決策は■■」という書き方は、あらゆる場面で使えます。
課題の抽出や解決策の提案など、筆記試験の設問に対して有効的です。
まとめ
・出題者の共感を得る
・出題者の意図を理解する
・解答が技術士法に繋がるかを意識する
・読みやすい文章を作る
・具体的な数値を使う
・現状、目標、ギャップを整理する